Head Coach西郷 隆幸Takayuki Saigo

1964年生まれ(AB型) 22才まで東京都東久留米に在住
現在千葉県でジュニアから一般・プロ選手も指導
コーチ歴36年。娘2人は現在プロテニス選手フロリダマイアミにてコーチを勤める(29歳から1年半)総武グリーンTCテニススクールヘッドコーチ/志津TCジュニアチーム(選手コース)スーパーバイザー/日本プロテニス協会認定プロフェッショナル2

“二刀流”の少年時代

初めてラケットを握ったのは小学1年生の頃です。母がテニスコーチをしていて、その影響でしたね。今でこそ小学生でも硬式テニスをしているお子さんも随分増えましたが、1970年代当時では珍しかったと思いますよ。でも実はね、小学生の頃はテニスとサッカーの二刀流だったんです。中学に上がってからはもうサッカー一筋のサッカー少年でした(笑)。高3で部活を引退したあと、「運動不足解消に」と近くのテニススクールに通い始めたのが、もう一度ラケットを握ることになったきっかけです。この時はまだ、まさか生涯を共にする競技になるとは思っていませんでしたよ。

ヘッドコーチとの出会い

高校卒業後は、東京の中学生のクラブチームでサッカーのコーチをしたり、スクールでテニスのレッスンをしたりしていました。そのうちどんどんテニスの面白さにのめりこんでしまって、自然と「テニスコーチ一筋で行きたい!」と考えるように。そんなとき、ジュニア時代にお世話になっていたコーチが千葉にいることを知ったんです。それでレッスンを見学させてもらったんですが、そこで衝撃を受けまして…。いやぁびっくりしましたよ、小学生から高校生くらいまでの生徒さんたちだったんですけれど、めちゃくちゃ上手なんですよ!正直ビビってしまいました(笑)。子どもながらにガンガン攻めたボールを打っているのを見て、自分もこんな選手を育てたい!と思うようになったんです。
そのヘッドコーチは、以前から海外からコーチを呼んで練習できる環境を作ったりしていて、それで自分もテニスがとてもインターナショナルな競技なんだと実感しました。サッカーとかは意外とそうでもなかったんですよ。まだプロリーグもない時代でしたし。それで、24歳くらいの頃からアメリカで学びたい!という気持ちを持つようになったんです。それからコツコツ資金をため、29歳で渡米を実現させました。

日本とアメリカの指導の違い

留学時代は、とにかくコーチングについて学びました。日本とアメリカでは、指導方針がまるっきり違うんです。一番の違いは、日本のように”型にはめた指導”は決してしないこと。例えば日本だと「フォアはこうやって打ちなさい」と打点の位置からラケットの振り方まで1つ1つ教えがちですが、アメリカではあまり細かいことは言いません。もちろん、基本はありますが”球が上手く飛んでいくフォームを見つける”ことが大事というイメージ。個人個人にテクニックを当てはめていくんです。
それから、グループレッスンというものもアメリカではほぼありません。マンツーマンの指導が基本。だから海外のコーチが日本で指導するときはみんなすごくびっくりしますよ。「コートにこんなに人を入れるのか!テニスは最大でも4人のスポーツだぞ!」って(笑)。やはりテニスは個人プレーの競技なので、最終的にはマンツーマンで指導していかないと直しきれない部分があるんですよ。
”個”を大切にすることによって”個”を強くする。日本では学ぶことのできないものを、アメリカや海外での遠征で吸収できた貴重な時間でした。

自分のことは自分でやる

これは娘たちを育てるうえでの話ですが…。小学生の頃から、試合のユニフォームを決めたり、などの事前準備を本人たちに任せていましたね。そうするとやっぱり「暑い日の試合なのに着替えを持ってきていなかった」「タオルを準備していなかった」なんてことが起きるわけですよ。でも失敗は成功の基ってよく言われる通り、失敗があれば「次はこうしよう」って小学生でも自分の頭でちゃんと考えて行動を変えていけるんです。そうやって失敗しながらも自分で解決していく、という習慣づけができていたことが、見知らぬ海外の土地で何か困ったことがあっても切り抜けられるような力になっているんだと思いますよ。もう少し、言語の部分は小さな時からサポートしてあげればよかったかな、とは思いますけど(笑)。

これからレッスンを始められる
生徒さんへメッセージ

生徒のみなさまへ

一般のスクールは、90分という限られた時間でのレッスンです。お忙しい中で通ってもらう上で、その限られた時間の中で一瞬でも、ワンショットだけでも、「おっ!」と何か手ごたえを感じてもらえるようにしていただきたいと思っています。ビジネス的な、マニュアルに囚われた指導ではなく、個人に合わせた指導でテニスの楽しさを是非堪能してください。

保護者のみなさまへ

「子どもは落ち込まないだろうか?」「上手になれるだろうか?」など、大切なお子さんですので心配事は尽きないと思います。だからこそ、短期的な試合の勝ち負けにこだわらず、長い目で見て「どうしたら成長していけるだろうか」というプランを是非ご一緒に練っていけると嬉しいです。私のスクールでは、そのような不安やお悩みを親御さんとも共有できる場を設けています。テニスはミスをすることが当たり前の競技ですので、どうか1つ1つの試合で一喜一憂なさらず、お子さんを信じて大きな気持ちで包み込んであげてください。